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~戸篇X



 

左:本章は前章に引き続き、2010年5月20日撮影分で構成する。まずは新港貿易会館四階窓から見下ろした、神戸港の景観。左側が三井倉庫、海に突き出しているのが新港第三突堤(三突)、その手前、二階建ての建物手前の駐車場はかつての線路である。遠景はポートアイランド
右:同じく。第三突堤は現在は高松行きのフェリーターミナルとなっている。右の三菱倉庫も勿論近代化産業遺産である。



 

左:同じく、新港貿易会館四階から見る三井倉庫。
右:新港貿易会館の主階段。二階より上はジントギであった。



 

左:四階エレベータホールの天井。
右:四階廊下。



 

左:東側の裏階段。
右:空き部屋の表札掛け。ここまで凝ったものは珍しい。



 

左:主階段の丸窓。内側は屋外ではなく、貸室である。
右:主階段屋上手前にある大きなステンドグラスの丸窓。



 

左:同じ丸窓を露出を変えて撮影。
右:屋上階からステンドグラスの丸窓と、小振りな丸窓を見る。



 

左:屋上階天井。照明のフードが失われているのが惜しい。
右:屋上のドアは閉まっていたので、窓越しに税関の時計台を見る。



 

左:美しいアール・デコ調のステンドグラス。
右:階段室には小さな丸窓が沢山あった。



 

左:階段親柱と床。これは三階か。
右:四階には親柱がなかった。かなり簡略化されている。



 

左・右:そして二階の親柱及び二階から下の腰壁は大理石となる。



 

左:一階と二階の間の踊り場。非常に豪奢な造り。
右:一階階段脇の丸窓はアール・デコ調だがステンドグラスではない。一枚硝子の窓の外に、枠の装飾金具が取り付けられているのだ。



 

左:第三突堤前交叉点から神戸税関を見る。右からスクラッチタイルの部分が近代建築で、そこから左は実は平成の建増しである。全く違和感がなく、素晴らしい。
右:三菱倉庫の、かつての貨車専用プラットホーム址。引込線がなくなったので、駐車場になってしまっている。



 

左:築八十余年とは思えない、美しい三菱倉庫。
右:リベットの美しい鋼製扉はアーチ状に開口している。



 

左・右:三菱倉庫の内部。柱の造形が表現主義的である。近鉄鶴橋駅東改札口附近にそっくりの柱がある。



 

左:三菱倉庫の大扉。
右:把手までオリジナルが保たれていて、しかも現役で開閉されているというのが素晴らしい。



 

左・右:三菱倉庫の事務所部門の階段。大変美しいモダンデザインであった。



 

左:三菱倉庫のエレベータ。残念ながら最新式のものに取り替えられていた。
右:三菱倉庫前、つまり第三突堤の付け根から見た新港貿易会館と~戸生絲檢査所ビルヂング旧館。



 

左:旧貨物線址を挟んで、右が新港貿易会館、左奥が旧~戸生絲檢査所ビルヂング新館、左手前の新しく見えるほうが旧館である。
右:神戸税関と旧~戸生絲檢査所ビルヂング旧館は、「日本一短い国道」である国号174号線を挟んで向かい合っている。



 

左:~戸生絲檢査所ビルヂング旧館正面ファサード。ちゃんと撮っていたσ(^◇^;)。
右:正面入口附近。玄関のゴシックアーチの上に五つあるテラコッタ装飾は「蚕の頭」だそうである。



 

左:北側から見た生糸検査所旧館、新港貿易会館。奥は三突である。
右:生糸検査所ビル旧館の脇にある平屋部分が前章で紹介している新館の通用口。



 

左:税関の南隣、川西冷蔵倉庫。この建物も戦前のモダニズムビルヂングである。右側の道路は旧貨物線。港なので専用軌道ではなく、路面電車のような併用軌道が殆どであった。
右:同じ位置から、三菱倉庫を見る。



 

左:神戸税関の南側ファサード。つまり裏側なのだが、新築部分も含めて全く手抜きがない。手前の車が止まっているところが旧貨物線。右側のスクラッチタイルの部分のみ近代建築であり、中央のルスチカ仕上げの荒々しい門も、そこから左(西)の部分も、全て新築である。
右:神戸税関東側ファサード。つまり国道174号線を挟んで生糸検査所旧館と向かい合っている部分。



 

左・右:税関正面玄関向って左脇にある、オベリスク型の行幸記念碑。1929年に昭和天皇が来たらしい。



 

左:コーナーいっぱいに大きく玄関を取り、威風堂々たる大時計台を掲げた神戸税関正面ファサード。この建物は昭和2年から平成8年まで現役庁舎として使用され、実はそのあとほぼ全面的に建替えられているのだが、とてもそうは見えない、素晴らしい出来である。
右:税関正面の上部。柱頭飾りが珍しいスタイルだが、大阪・北浜の新井ビルヂングに若干似ている。かつての二代目庁舎は1927年に大蔵省営繕課の設計で建てられたもので、「帝国の大玄関番たる税関として決して恥ずかしからぬ近代式大庁舎」と称された日本最大の税関庁舎であった。横浜税関より大きいのだ。なお、関西にいると大阪税関も神戸税関もあるので「税関は全国主要都市には設置されている」と思いがちだが、実は函館税関、東京税関、横浜税関、名古屋税関、大阪税関、神戸税関、門司税関、長崎税関、それに沖縄地区税関と全国に九箇所しかない。高等裁判所並みに少ないのだ。なお、大阪税関は1867年設置という歴史を誇るが、東京税関は1953年に横浜税関から分かれて誕生している。つまり文明開化期から戦後に至るまで、関東には税関が一箇所しかなく、関西のみ二つの税関を有していたことになる。風が弱く殆ど靡いていないが、掲げられているのは日章旗ではなく税関旗である。



 

左:さて、扉を入る。大理石の腰壁が階段状になっている。
右:玄関風除室の天井。照明も装飾も美しい。



 

左:玄関ホールを外側から見る。素晴らしい円形のロタンダとなっている。
右:ロタンダを下から見上げたところ。ここまで壮麗な官庁建築、日本では極めて珍しい。



 

左・右:ロタンダの細部。超広角レンズがない限りはとても撮りにくい。行って体感するほかない。



 

左・右:このように、三階まで吹き抜けになっている。柱は一旦一階で仕切られ、そのあと二階から三階まで通し柱である。柱頭は正面ファサードのジャイアントオーダーと同じデザイン。



  

左:玄関ホールから階段室を見る。
右:ロタンダの床は、見事なタイルモザイクであった。



 

左:玄関ホールの細部。大理石がふんだんに使われている。
右:エレベータは残念ながら最新式で、なおかつレトロ調にするという気の使われ方もしていない。ちょっと残念。そもそもかつてエレベータがあった場所なのかどうか。全く新たに設置したのかもしれない。



 

左:ロタンダ一階の柱。
右:ロタンダ二階三階の柱。



 

左:玄関ホールを突き抜けて振り返ったところ。ロタンダの外郭が円形の部分である。
右:かつては税関一階の大業務空間だったところが、今は廻廊を残してオープンエアの中庭となっている。左側に少し見える硝子の仕切りが室内と屋外を隔てる壁である。



 

左:従って、ロタンダを突き抜けるとすぐ、このように空が見える。列柱が並んでいるのが中庭。かつては実際に天井を支えていて、中庭部は吹き抜けの大業務室だったのだ。銀行と似ている。奥に見えているのが平成の新庁舎。旧庁舎が船のような造りなので、この高層棟は船のブリッジ棟のようにも見える。
右:現代建築である軽やかな硝子の壁と、近代建築の壮麗なロタンダの対比が面白い。



 

左:中庭に出ると、こういう不思議な光景が広がっている。高層棟は勿論、左右の低層部も全て二十世紀末、1998年の現代建築なのである。
右:中庭に並ぶ列柱は、かつての大業務室の名残。その頃にも入ってみたかった。



 

左:室内側から見た、中庭の柱。ガラスが写りこんでいるので、室内からの撮影だと判る。
右:芝生の中庭はベンチもあり、実に気持ちのいい空間となっている。



 

左・右:旧館に貼り付く形で、硝子の回廊が巡っている。回廊のはずれからが1998年の新築部分である。全く違和感なく繋がっている。



 

左・右:硝子の回廊を内側から見る。近代建築のリノベーション例として、我が国屈指の傑作といっていいだろう。



 

左:回廊の上部。
右:実に気持ちのいい明るい回廊。



 

左:第九回神戸市建築文化省の標章。
右:近代化産業遺産の標章。



 

左:税関資料室の展示品。これはこれで非常に面白いところであった。これだけのために一〜二時間は欲しい。
右:再度中庭へ。



 

左:中庭から時計台を見上げる。
右:下のほうはこんな感じ。噴水もよい。



 

左:中庭から見た時計台全景。
右:時計塔と列柱。



 

左:同上。
右:中庭側から見たロタンダ。



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