
~戸女學院篇

左:2010年3月20日、日本一美しいキャンパスで知られる神戸女学院を訪ねた。我が地元西宮市ながら普段男性は入れないので、内部まではそんなに何度も入ったことはない。今回はマイミクのどらねこ女史のお友達であるS女史のご好意で、内部まで隈なく見せて頂くことができた。ということで、岡田山の麓から続くアプローチを少し登ったところに、この美しい校門がある。1875(明治8)年創立の名門神戸女学院は、1933年に神戸・山本通からこの西宮に移転してきた。この門はその時に建てられたもので、設計は勿論ウィリアム・メレル・ヴォーリズである。
右:神戸女学院正門。イオニア式の柱に支えられ、スペイン瓦葺の美しい門である。神戸女学院の建物は、全てスパニッシュ・ミッション様式で統一されている。同じ上ヶ原台地上に、旧聖和大学、関西学院と名門プロテスタントミッションスクールが建ち並んでいて、いずれもがヴォーリズの作品を中心にキャンパスが構成されている。岡田山とは上ヶ原台地の南東端が、侵食により刻まれた谷によって山状に残った部分なのである。

左・右:いずれも門及びそれに繋がる門衛所の窓。非常に凝った、しかも可愛らしいものである。

左:門の正面向って左側に連なっている門衛所(住宅)。
右:反対側には小さなポルティコがあった。

左:正門入ってすぐ右にある、院長公舎。
右:院長公舎の門柱。

左:門から校舎群まで、岡田山の急坂を登る途中にある、万葉池。
右:左が車道、人道のほうが直線で、更には短絡ルートの石段などもある。中等部、高等部の学生がよく走り登っているそうww

左・右:一生懸命坂を登ると、まず見えてくるのがこの光景。右側は1933年、岡田山キャンパス移転時に竣工した音楽館(音楽学部一号館)で、左側、風見のある円塔から左は新築のオルチン館(ジョージ・オルチン記念音楽館)。なんと1988年竣工の現代建築であるが、とてもそうは見えない、素晴らしい出来である!! 設計は一粒社ヴォーリズ設計事務所。

左:オルチン館の塔。
右:音楽館一号館正面ファサード。歩いているのはS女史の妹さん。

左:音楽館一号館の塔屋にも風見があった。「笛を吹く少年」とのこと。
右:音楽館一号館とオルチン館の間に、音楽館二号館も少し見えている。二号館は1933年のヴォーリズ建築である。まさに、「少女漫画に出てくるミッションスクールそのもの」の美しい光景が展開している。

左:一号館入口。スクラッチタイルの使い方が実に巧みである。
右:オルチン館はその一号館、二号館に接続していて、全く違和感のない仕上がり。

左:オルチン館の南側は、若干曲線になっていた。パラペットが面白い。
右:一号館正面玄関のアーチを支える要石には、アール・デコ調のレリーフが施されている。「竪琴を弾く娘」のモチーフのようだ。

左:正面玄関ポーチの天井。
右:同じく、正面玄関から脇室に入るドア。

左:音楽館一号館正面玄関内部。
右:この床の模様、実は大理石でもタイルでも寄木でもなく、塗装である。素晴らしい。

左:音楽館一号館の階段。
右:階段を中二階まで上ると、裏口があり、そこを出ると更に上のキャンパスまで屋根付の廻廊で繋がっている。

左:音楽学部は岡田山の中腹なので、そこから上へはまだまだ急な斜面が続く。
右:音楽一号館を裏から見る。波打った古い硝子が残っていた。オルチン館の風見も見えている。右側が二号館である。

左:音楽一号館の塔を裏から見る。
右:廻廊に咲いていた鈴蘭。

左・右:これが中高部生が駆け上る道。音楽学部の中を通らないで、ダイレクトに山上キャンパスに達することが出来る。

左・右:神戸女学院100周年を記念して1975年に建てられた、デ・フォレスト記念館。女学院の建物の中では「手抜き」といわれても仕方ないレベルの残念な建物なのだが、それでもステンドグラスやベルタワーを備えている。同志社の田辺キャンパスなどと比べると、はるかにましσ(^◇^;)。第五代院長C.B.デ・フォレスト女史を記念する建物である。
左・右:デ・フォレスト記念館前から図書館新館へ向かう途中にある門衛詰所は実は新しいそうだが、しっかりとヴォーリズ・スタイルを踏襲している。しかしその奥の図書館新館は神戸女学院の校舎の中では最も「残念な建物」であるといえよう。

左:左がデ・フォレスト館、正面が図書館本館、右は文学館。
右:そのデ・フォレスト館前に忽然と現れる岡田神社。ミッションスクールのキャンパス内に鎮座する姿は異様というほかないが、こっちの方が昔からあるのだ(笑)。何しろ式内社なのである。内田樹教授もブログに書いていらっしゃった。なお、市内にはもう一つ岡太神社があって、延喜式に記載されているのはそちらかもしれない。色々な説があるようだ。

左:図書館東側面ファサードと、そこから延びる廻廊。吹きさらしではなく、屋内化廻廊である。
右:これまた新築ほやほやなのに全く違和感ない仕上がりである、エミリー・ブラウン記念館。何しろ2008年献堂である。本当に出来立てなのだ。

左:ブラウン館の前はスペイン風のパティオになっていて、このように回廊がめぐらされている。開かれている扉を入ると、「めじラウンジ」である。
右:パティオから東を見ると、オルチン館の塔、そして音楽舘一号館の塔が並んでいる。新築でも瓦の色まで凝っているのが判る。

左:パティオを囲む廻廊。右への階段を下ると音楽学部方面へ繋がっている。
右:パティオに面して、学生談話室である「めじラウンジ」がある。ブラウン館の一部、つまり2008年竣工なのだが、天井にはちゃんと中心飾りがあり、暖炉もあり、素晴らしい部屋である。

左・右:めじラウンジ。暖炉は飾りではなく、本物である。

左:めじラウンジのグランドピアノ。
右:めじラウンジの天井飾り。

左:めじラウンジ。このようにかなり広い。
右:ブラウン館玄関ホール。

左:ブラウン館玄関ホール。
右:ブラウン館玄関ポーチ。

左:ブラウン館主階段。
右:ブラウン館の銘盤。

左・右:再度、ブラウン館前のパティオ。左側がめじルーム、正面の建物はこれも新しい文学部一号館である。

左・右:奥に見えるのが文学館。手前の廻廊の左側が図書館本館で、その外側に掲示板があった。右の写真の右側はデフォレスト館である。奧の森の中に岡田神社がある。

左:廻廊の内部を通る。
右:すると図書館本館の玄関ホールに脇から入ることになる。この壁もトラバーチン風の塗装である。神戸女学院の床や壁面は本当にすごい。

左・右:図書館玄関ホールの天井。

左・右:図書館玄関ホールの細部。

左:図書館本館の主階段。
右:玄関ホールにおかれていた、学院創成期のものと思われるテーブル。