大阪篇'10年撮影分L



 

左:前章から引き続き、2010年6月5日の写真である。2009年3月に開通したばかりの新線、阪神なんば線の桜川駅と、右側のシートに覆われた建物は南海汐見橋駅。南海電車は南海本線、高野線を二大本線とする大手私鉄であり、この汐見橋駅がそのうちの一つ、高野線の起点であるのだが、実際の運用上は高野線、南海本線とも難波駅を起点としている。高野線のうち岸里玉出〜汐見橋間は二両編成の電車が一時間に二本往復するだけの「都会の中のローカル線」となってしまっていて、汐見橋駅もこの通り、四十年以上前で時間が止まったままとなっているのだ。
右:汐見橋駅コンコース。



 

左・右:駅務室は可愛らしい。これでも大手私鉄の本線のターミナル、なので、ちゃんと駅員が常駐しているし、ICカード対応の自動改札、最新型の券売機もある。天井の造形がお洒落。



 

左・右:改札上に高々と掲げられている、昭和三十年代の「南海沿線観光案内図」。保護用のビニールのせいで見にくいが、まぁ仕方ない。



 

左:駅務室とは別に設けられている、出札窓口。勿論封鎖されていて使われていない。
右:人造石研ぎ出し(ジントギ)の腰壁。窓口の皿は黒大理石製だった。



 

左:出札口を塞ぐ形で掲示板らしきものが打ち付けられ、しかもそれも使われていない。
右:改札からホームを見る。島式ホーム一面二線、しかもホームの有効延長はせいぜい四輛編成分ほどという、非常に可愛らしい「ターミナル駅」である。



 

左:売店も閉鎖されていた。
右:階段状になっている天井の造形が面白い。



 

左:年代物の寒暖計。
右:これも相当古そうな標語掲示。



 

左:汐見橋駅コンコース。
右:正面だが、シートのせいでファサードは見えない。



 

左:この辺で見つけた会社の表札。「紅中」なのだが、ローマ字が「VENICHU」になっている。
右:その近所で見つけた木材屋さん。「¬ア」で「カネア」という渋い屋号だが、PCなどではどう打ってるのだろう?



 

左:この辺りで見つけた古い倉庫らしき建物の側面。相当暗くなってきた。
右:日吉橋南詰にあった古い町家。残念ながらサイデリング材で覆われているが、築八十年以上は経っているだろう。



 

左:日吉橋から西道頓堀川の下流を見たところ。道頓堀川水門と大阪ドームである。名前は水門だが、閘門機能を備えている。見ての通りすごく斬新なデザインの閘門で、勿論今でも船舶航行があるから設けられているのだ。
右:日吉橋を渡って、西区に入る。御霊神社界隈は「港の倉庫街」の雰囲気が濃厚であった。地図を見ての通り、海ではなく運河に面しているのだが、かつては「天下の台所」を支えた河港地帯だったのだ。ぬこ様を撮影したら、ストロボで目がすごく光ってしまった。



 

左:レトロな煙草屋。
右:ギャラリーかスタジオに転用されているらしい古い倉庫。地図によると、瀬尾煙草店と瀬尾海運らしい。



 

左:手持ち撮影なので無茶苦茶ぶれてしまったが、御霊神社御旅所
右:大阪ドーム前歩道橋(正式名称である)の堀江側アプローチ。



 

左:歩道橋の階段を上っていると、木津川の堤防にハッチが設けられていた。一体何のために?! 
右:歩道橋よりの景観。実際よりかなり明るく写っている。



 

左:歩道橋より見た大阪ドーム。
右:九条駅方面に向って歩いている最中に見つけた、なかなかいい雰囲気の廃墟。



 

左:変わった名前の焼肉店。「さ・しゅう」って何語であろうか?
右:NTT西日本西ビル。1968年竣工、僕よりは若いがww、それでも最早「昭和戦後レトロ」な雰囲気を醸し出しているビルである。竣工時より阪神電車の駅の入口が作られていたのだが、2009年の阪神なんば線開通でようやく日の目を見た、という歴史を持つ。



 

左:説明板。
右:そしてその白いタイル。



 

左:入口附近。
右:入口から階段を見下ろす。



 

左:相当深いところにコンコースがある。
右:九条附近、古い下町の風情が残っている。



 

左:屋根に雑草が生い茂っている廃屋があった。
右:古い長屋。こちらはちゃんと生きていた。



 

左・右:九条の商店街のアーケードは大阪で二番目に長い。



 

左:中央大通りに面した土蔵造りの町家。
右:路地を通って安治川トンネルへ向う。



 

左:長屋、町家、マンションが混在する街並み。
右:商店街には昔の駄菓子屋の子供用パチンコが飾られていた。



 

左:九条商店街の外れにある「白雪温酒場」という古風な居酒屋。
右:そして安治川隧道に到着した。戦争末期、1944年に竣工した「近代建築」としては最後のものである。自転車、歩行者が大勢エレベータに乗り込んでいるところが見える。右側の塞がれた二つの大扉は、自動車用エレベータの跡。



 

左:安治川トンネル左岸エレベータ棟。
右:人用エレベータもかなりの大型である。



 

左:なんと58人乗りであった。
右:籠内。



 

左・右:トンネルを抜けて、つまり安治川を渡って、此花区に入る。国鉄環状線西九条駅高架下にあった昭和な雰囲気の「トンネル横丁」。



 

左:「ちよちゃん」は廃業していたが、他の店は賑やかに営業中であった。
右:とてもアジアンゴシックなネオンサイン。



 

左:ぶれてしまったが、戦後初期のモダニズム建築、阪神西九条駅。
右:ここから日が変わって6月6日。堺のフェニックス通で見つけた、「お米のことしか知らない米屋」。いや、それでは人間として駄目だろう(笑)。



 

左・右:田尻歴史館のステンドグラス。このサイトでは何度か紹介しているので、データは省く。



 

左・右:同上。ここまでふんだんに、それも質の高いステンドグラスが用いられている洋館、そうはない。



 

左:町立施設ながらお洒落なカフェレストランとなっているのも素敵である。
右:6月24日、阪急電車今津線門戸厄神駅附近にて。この「有限会社松本長右衛門商会」は界隈の大地主だそう。



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