旧作補遺・京都YWCA見学会篇(SALA、聖アグネス大聖堂)
左:2006年3月26日、風太と二人、京都YWCAサマリア館の見学會に出かけた。ウィリアム・メレル・ヴォーリズの作品であることが判明したので、その記念イベントなのである。1935年に京都キリスト教女子青年会のホステル=宿泊棟として建てられた、非常に簡素な木造二階建ての洋館である。
右:ヴォーリズの洋館というと大文字屋下村正太郎邸(中道軒)や住吉山手の小寺邸など壮麗な大邸宅を連想しがちだが、元々がプロテスタントの信徒伝道者である彼なので、このような簡素な造りの建物も多く手がけている。この玄関は木製の和洋折衷で、中々に味わいがある。
上:玄関ホール。階段の手すりが美しい。
左:階段の親柱
右:キッチン。作り付けの収納はオリジナルだろう。
上:古い配電盤が残されていた。もう使われていない。
上:優美な曲線のアーチ梁。
左:玄関ポーチにはこのようにベンチが設けられていた。
右:前面タイル張りのお洒落な洗面所。ガラスのドアノブも素敵である。
左:二階の階段親柱。
右:この日は多くの見学者で賑わっていた。
上:京都YWCA。この新館の裏側に、サマリア館がある。煉瓦塀は創立当初以来のもの。
上:駐車場の奥にサマリア館が見える。
上:隣も空き地になっているので、サマリア館全景が撮れた。L字型の建物である。
上:京都YWCAのほぼ真向かいに、本格的なハーフチンバー様式の洋館を併設した数寄屋邸宅がある。
左:その邸宅、今では「イベントスペースサラ」となっている。つまり歌會などにも使えるのである。
右:左側に洋館部分が見えている。その奥に、このような数奇屋の和館が連なっているのだ。
上:「サラ」のファサード。
左:京都市内では今でも多く現存している、昭和初期の仁丹広告入り町名表示板。
右:平安女学院昭和館。
上:昭和館をもう一枚。すぐ近所の中道軒と同じく、チューダー・ゴシック様式の美しい建物である。平安女学院の校舎だが、門も塀もなく、直接街路に面している。1929年、バーガミニーの設計で建てられた。敷地の奥には明治館もある。
上:平安女学院のすぐ東隣にある、この壮麗なるヴィクトリアン・ゴシック様式の教会は、平安女学院のスクールチャペルであり、日本聖公会京都主教座カテドラルでもある、日本聖公会聖アグネス教会大聖堂である。1898(明治31)年、J.M.がーディナーの設計で建てられた。
上:聖アグネス大聖堂の薔薇窓。
左:パイプオルガン。
右:大聖堂内部全景。
上:内陣向かって左側の椅子が主教座である。
上:大聖堂内部よりステンドグラスを見上げる。
左:美しい聖書台。
右:重厚そのものの鐘楼。
左・右:大聖堂外観。
上:烏丸通から見た大聖堂。
左:中立売通りをはさんで北隣は、旧有栖川宮邸である。
上:烏丸通を渡ると、京都御苑にはいる。梅のシーズンであった。
上二枚:京都御所の梅。
上:烏丸今出川下ル付近にあった古い町家。門付、正面部分は洋館造りになっている。町家といっても商家ではなく、純然たる住宅である。